飛行機乗り継ぎ(トランスファー、トランジット)
さて飛行機の乗り換えについてです。トランスファーとトランジットはどちらも乗り換えに関する言葉ですが少し意味が違うようです。
トランジット 空港に着いても同じ飛行機で飛び立つこと、飛行機から降りる時と降りない時がある。
筆者も上記の区分で言う「トランジット」は2回しか経験がありません。経由地を経て別場所まで行く飛行機や給油などをする時はトランジットとなります。そういう意味ではトランスファーが圧倒的に多いですね。あともう一つ、コネクションフライトもトランスファーと同じ意味でしょうか。ただ、乗り継ぎのことをトランジットと呼ぶことが多く厳密には言い換えなくても意味は伝わるようです。
乗り継ぎのことをトランジットって言っても通じるよね。
そう使う人が多いみたい。
乗り換え時注意
・トランスファーは一時的にその国に滞在しますが、入国する必要がないなら通常入国審査等は行われません。ですがアメリカの場合は一度入国する必要があります。そのためESTAも必要になります。荷物も一度ピックアップして再度預けることになり、非常に時間がかかります。
・アメリカは乗り換えでも入国審査が必要。(アメリカを通って別の国に行くときでも)
・シェンゲン協定国を通って他のシェンゲン協定国に行くには最初の国で入国審査を行う。
・着いた国の国内線に乗り換える時には入国審査が必要。
※例外もあり得るのでチェックインカウンターで聞いておくと安心です。
・トランスファー(飛行機乗継)時にはセキュリティチェックすることがあります。水などの飲料を持っていると没収されてしまうので注意です。お土産を買ってしまうと引っかかることがありますので注意!日本に持って帰りたいなら日本行直行便に乗る時で保安検査(セキュリティチェック)を受けた後に買いましょう。
・巨大な空港の場合はターミナルが別になることがあります。しばらく歩いて時刻表のようなものがあればそこを参照して該当のターミナルに移動しましょう。良く乗り継ぎされるような国はみんな同じ方向に歩いていくかもしれませんが、ちゃんと見て移動しましょう。ターミナル間移動もセキュリティチェックする場合があり、移動するたびにチェックする場合もありますのでなるだけ少ない回数で移動したいですね。また時間がギリギリの場合には途中に立っている空港職員に申し出るようにアナウンスされる場合があります。気をつけましょう。
一般的に同じ航空会社や航空連合(同じグループの会社)の場合は、乗り換えを配慮した時間になっていたり、乗り換え情報がもらえたりしますよ。
・筆者はヨーロッパで2時間弱の乗り換え時間の時、乗り換える前の飛行機内のモニタに「○○XXX便乗り換えOK」みたいな表示が出てきたことがあります。同じ航空会社だったからできたことかもしれません。
シェンゲン協定国
ヨーロッパ方面のお話です。EU(イーユー)と言うのも聞いたことがあると思いますが、どちらもヨーロッパ圏でいくつかの国が参加する集合体の名前です。シェンゲン協定国とEUはイコールではありません。それぞれの国がそれぞれの思惑で色々な枠組みに参加したりしなかったりですので、ここではシェンゲン協定国について述べたいと思います。
シェンゲン協定国はその加盟国内の移動であれば入国審査、出国審査が必要ない国です。例えば日本からの便が比較的多いドイツを例に考えてみましょう。最初の行はドイツ行き、2行目と3行目はドイツには滞在せずに乗継だけの想定です。
日本 | 入国審査有 | ドイツ(目的地) | ||
日本 | 入国審査有 | ドイツ(乗継) | 入国審査無 | イタリア(目的地) |
日本 | 入国審査無 | ドイツ(乗継) | 入国審査有 | ベラルーシ(目的地) |
表の背景色緑はシェンゲン協定国です。シェンゲン協定国に行くだけならもちろん入国審査をします。シェンゲン協定国(表ではドイツ)を経由して別のシェンゲン協定国(表ではイタリア)にいくならドイツに着いたときに入国審査を行います。シェンゲン協定国(表ではドイツ)を経由してシェンゲン協定国以外に行くならドイツでは入国審査は必要なく、別の国(表ではベラルーシ)に着いたときに入国審査となります。複雑ですが乗り換えの時は順路に書いてある表記をよく見ながら行動すれば大丈夫です。なお、一度外に出たり乗継といいながら現地に入国する場合は、入国審査が必要になってしまいますので十分注意ください。
イメージだけで言えばシェンゲン協定国同士は国内として扱ってね、と言う感じです。同じ国の中で移動するのには入国審査いらないですよね。厳密には違いますが表のドイツ=イタリア間は国内便で移動する感覚です。
ただ念のためですがパスポートはちゃんと携帯しておいてください。審査がなくても自分の身分を示すのに必要となるのでチェックで出したりすることもあり得ます。
この話だけ聞くと、「よく分からない」「どっちか迷うときはどうするの?」と思われるかもしれませんが、乗り換えの時は案内通りに歩いて行けばちゃんと入国審査ありだったり入国審査なしだったりになりますので大丈夫です。ただ、気にする人は「あれ?ここで入国審査??」って思ってしまうので、先にシェンゲン協定国について覚えておくと理解しやすい、と言うお話です。